
法人の資金調達で「リース」「ローン」「ファクタリング」どれが得?
企業が事業を拡大したり、設備を整えたりする際に避けて通れないのが「資金調達」です。特に中小企業や個人事業主の場合、自己資金だけでは足りず、外部からの資金調達を検討することが一般的です。その代表的な手段が「リース」「ローン」「ファクタリング」の3つです。どれも資金を得るための手段ですが、仕組みやメリット・デメリットは大きく異なります。この記事では、法人の資金調達におけるこれら3つの違いと、どんなケースでどれを選ぶのが得策なのかを、初心者にもわかりやすく解説します。
「リース」「ローン」「ファクタリング」の基本的な違い
まずは、この3つの資金調達手段の仕組みを理解しておきましょう。以下の表に、特徴をまとめました。
| 項目 | リース | ローン | ファクタリング |
|---|---|---|---|
| 仕組み | リース会社が代わりに設備を購入し、使用料を支払う契約 | 金融機関などから資金を借り入れ、返済する契約 | 売掛金をファクタリング会社に売却し、現金化する |
| 対象 | 車両、機械、OA機器など設備 | 運転資金、設備資金など幅広い | 売掛金(請求済み未入金の債権) |
| 審査難易度 | 中程度(リース会社がリスクを負う) | やや高め(信用力が重要) | 比較的通りやすい(売掛先の信用重視) |
| 資金の入手速度 | 1週間〜数週間 | 2週間〜1か月 | 最短1〜3日 |
| 所有権 | リース会社が保有(借りて使う) | 企業が保有 | 対象は売掛債権(現金化後は消滅) |
| 会計処理 | リース料を経費として処理 | 減価償却が必要 | 売掛金の早期回収として処理 |
リースのメリット・デメリット
リースのメリット
- 初期費用を抑えられる:設備購入時にまとまった資金が不要。
- 最新機器を導入しやすい:リース期間終了後に新しい機器に切り替え可能。
- 経費処理ができる:リース料を全額経費として処理可能。
リースのデメリット
- 契約期間中の解約ができない:途中で不要になっても支払い義務が残る。
- 総支払額が高くなる:手数料を含むため、購入よりも高額になりやすい。
- 所有権がない:リース終了後は資産として残らない。
ローンのメリット・デメリット
ローンのメリット
- 資産が自社に残る:購入した設備は自社資産として活用可能。
- 長期的な安定運用が可能:所有しているため、自由に利用・売却できる。
- 低金利で借りられる可能性がある:信用が高ければ低金利融資も可能。
ローンのデメリット
- 審査が厳しい:財務状況や返済実績が問われる。
- 返済義務が重い:毎月の返済がキャッシュフローを圧迫することも。
- 減価償却の手間:経理処理が複雑になる場合がある。
ファクタリングのメリット・デメリット
ファクタリングのメリット
- 即日現金化が可能:最短1〜3日で資金を得られる。
- 赤字でも利用できる:売掛先の信用力があれば利用可能。
- 借入にならない:バランスシート上で負債として計上されない。
ファクタリングのデメリット
- 手数料が高い:5〜20%程度の手数料が発生することも。
- 売掛先の信用力に依存:取引先の評価によって条件が変動。
- 繰り返し利用でコストが増加:常用すると利益率が低下するリスク。
どの資金調達方法が自社に向いている?
それぞれの方法には明確な特徴があり、「どれが得か」は目的や状況によって異なります。以下の比較表を参考に、自社に合った方法を検討しましょう。
| 目的 | おすすめの手段 | 理由 |
|---|---|---|
| 最新設備を導入したい | リース | 初期投資が不要で、期間終了後に更新しやすい |
| 長期的に資産を持ちたい | ローン | 返済後に資産として残り、自由度が高い |
| 急ぎで資金が必要 | ファクタリング | 審査が早く、即日現金化が可能 |
| 赤字・債務超過で融資が難しい | ファクタリング | 売掛先の信用を利用できる |
まとめ:目的別に最適な資金調達を選ぼう
リース・ローン・ファクタリングは、いずれも資金を得る手段ですが、どの方法を選ぶかで資金繰りや経営の安定性が変わります。
- 設備投資をしたい → リース
- 長期で資産を保有したい → ローン
- 売掛金を早く回収したい → ファクタリング
短期的な資金確保か、長期的な資産形成かによって判断基準は異なります。資金調達の手段を複数組み合わせることで、キャッシュフローを安定させるのも有効です。最終的には、自社の資金計画・返済能力・事業内容を総合的に考え、信頼できる金融機関やリース会社に相談しながら最適な方法を選ぶことが大切です。










