
融資とリースの違いをわかりやすく解説
企業経営において「設備投資」や「資金調達」を行う際、よく検討対象になるのが「融資」と「リース」です。一見すると似たような資金調達方法に思えますが、実際には仕組みやメリット・デメリット、適している場面が大きく異なります。ここでは、経営初心者でも理解できるように、融資とリースの基本的な違いから、どちらを選ぶべきか判断するためのポイントまでを丁寧に解説します。
融資とリースの基本的な違い
まず、両者の概要を整理してみましょう。以下の表に、主な違いをまとめました。
| 項目 | 融資 | リース |
|---|---|---|
| 契約相手 | 銀行・信用金庫など金融機関 | リース会社 |
| 資産の所有者 | 借りた企業(購入後は自社所有) | リース会社(使用権のみ) |
| 支払いの性質 | 元金+利息の返済 | 利用料(リース料)の支払い |
| 契約期間 | 融資条件による(数年〜10年程度) | リース契約期間(通常3〜7年) |
| 税務処理 | 減価償却で経費計上 | リース料を全額経費計上可 |
| 審査の難易度 | やや厳しい(信用力重視) | 比較的柔軟(資産担保が前提) |
融資の特徴とメリット・デメリット
融資とは、金融機関からお金を借りて設備や運転資金を購入・運用する方法です。契約後は返済義務が生じ、返済期間中は利息が発生します。
融資のメリット
- 資産を自社で所有できる:購入後は会社の資産となり、自由に使用・売却が可能です。
- 長期的な資産形成ができる:土地や建物など、長期利用する設備に適しています。
- 信用力の向上:返済実績を積むことで、将来の融資審査が通りやすくなるケースもあります。
融資のデメリット
- 初期費用の負担が大きい:購入時に多額の資金が必要になることがあります。
- 審査が厳しい:特に創業間もない企業では、融資が通らない場合もあります。
- 減価償却の手間:税務処理が複雑になりやすく、専門的な会計知識が必要です。
リースの特徴とメリット・デメリット
リースとは、リース会社が購入した設備を企業が一定期間借りて使う仕組みです。リース料を支払うことで、所有せずに機器を利用できます。
リースのメリット
- 初期費用が不要:購入資金がなくても最新機器を導入でき、キャッシュフローが安定します。
- 全額経費計上できる:リース料は損金算入でき、節税効果があります。
- 設備更新が容易:契約満了時に新しい機器へ切り替え可能で、陳腐化リスクを防げます。
リースのデメリット
- 総支払額が高くなる:リース料には金利や手数料が含まれるため、最終的な支払いは購入より高くなりがちです。
- 途中解約できない:契約期間中は基本的に解約できず、柔軟性に欠けます。
- 資産として残らない:リース終了後は所有権がないため、貸借対照表上の資産にはなりません。
融資とリース、どちらを選ぶべき?
両者にはそれぞれのメリットがありますが、どちらが適しているかは企業の状況によって異なります。以下の表に、判断の目安をまとめました。
| 状況 | おすすめの方法 |
|---|---|
| 初期費用を抑えたい | リース |
| 設備を長期利用したい | 融資 |
| 資産として残したい | 融資 |
| 最新機器を常に使いたい | リース |
| 審査に自信がない | リース(柔軟に対応される傾向) |
リースとローンを組み合わせる活用法
中小企業では、リースと融資をうまく組み合わせて資金効率を高める方法も有効です。例えば、固定設備は融資で購入し、変化の早いIT機器はリースで導入する、といった使い分けです。
- IT・通信機器:リースで短期的に入れ替え可能に。
- 生産設備・不動産:融資で長期運用し、資産価値を維持。
- キャッシュフローの最適化:毎月の支払い額を分散することで、資金繰りを安定させる。
このように目的や期間に応じて使い分けることで、経営の柔軟性を保ちながらリスクを軽減できます。
まとめ:経営戦略に合わせた資金対策を
融資とリースはどちらも資金調達や設備投資を支える重要な手段です。
- 資産を自社に残したいなら融資。
- 手元資金を温存し、柔軟な設備更新を重視するならリース。
どちらが優れているというものではなく、自社のキャッシュフローや事業計画、税務上の観点を踏まえて選ぶことが大切です。融資を受けて設備などを手にすると借り入れが残り、リースにすると品物は残りませんが借り入れが残らないというそれぞれの特徴があるので好みのほうを選択するようにしましょう。










